「いい本には違いないが」 おすすめ度:
投稿日:2005-03-26
この本の特徴は総論・各論を通じて薬物の作用機序に詳しくページを割いていることである。特に生体内情報伝達・イオンシグナル・生理活性物質について取り上げた2~4章は出色の出来であると言える。その代償として他のレビューにもあるように薬物動態的な記述が雑なのが気になる。はっきり言って大学の講義にはあまり使えない。
各論も作用機序は詳しいが、個々の薬物の解説になると記述がだらだらしていてポイントがつかみにくく、まるで薬物辞典を読んでいるかのような錯覚に陥る。太字や箇条書き、表などを使ってもう少しユーザーフレンドリーな構成にしてくれれば、内容はいいだけにもっと高い評価を得られると思う。それで本が分厚くなり値段が上がっても読者は決して文句は言わないだろう。
「詳しいけれど…」 おすすめ度:
投稿日:2005-03-17
確かに薬の構造式やいろいろな種類の薬など詳しく載っていていい本だとは思いますが、初心者の私としてはかなり使いづらい本であったという感想がもてます。
詳しく書くとこの本はイラストが少なく、総論も難解でかなりの生理学知識があれば話の筋が1本につながりわかりやすいかもしれませんが生理の知識が薄れ掛けの人はかなり理解しづらい本であると思われます。1回薬理の勉強をした人が復習に用いるのならばいいかもしれません。
「どちらかと言うと専門書」 おすすめ度:
投稿日:2004-12-25
薬理学の各分野について、50人もの専門家が分担して執筆しており、内容は正確かつ網羅的で完成度の高いものになっています。薬理学が、「薬と生体との相互作用」を学ぶ学問、とあるとおり、本書を読む上で、創薬化学と生化学の基礎知識があれば、理解しやすく、良書である事が実感できます。ただし、全くの初学者が、導入書として読むのには適していない事は強調すべき点でもあります。創薬化学を学んだ人にとっては、第一章二章の総論での、薬の作用機序、動態、受容体と情報伝達に関する精密な解説は、より正確に理解を深める事ができます。また、第3章以降の各論は、生化学のバックグランドのある人が、担当疾患を理解する上では、大きな手助けになると思います。医薬品に携わる人にとっては、手元においておいて損はないと思います。
「総論が少々不親切」 おすすめ度:
投稿日:2004-02-12
各論は詳しすぎず簡略すぎず、初学者向けには良いが、総論が説明をあまりにも端折りすぎている。もっと丁寧に説明すべき。たとえば、薬力学の部分で、途中の説明抜きでいきなり式が書かれており、公理からの導出法が省かれているところがいくつもある。ここは、もっと図と式を豊富に使って説明すべき部分である。分布容積(Vd)という言葉が定義なしでいきなり本文に登場する。こんなテクニカルタームを知っているのは薬物動態学をすでに修めた人だけだ。初学者向きではない。
「申し分のない標準教科書」 おすすめ度:
投稿日:2004-01-03
じっくり読んでいるうちに学習が楽しくなり、いつのまにか読了していた。医学・薬学の最先端の関連知識を詳細に説明し、その観点から統一して著述されている。翻訳物にありがちな生硬な文章は全くなく、非常に読みやすい。臨床に使用される主要医薬品もすべてカバーされている。本気で一読をお勧めしたい著書である。