「タイトルに惹かれて呼んでみたが・・・」 おすすめ度:
投稿日:2005-07-13
タイトルに惹かれて読みましたが、著者が「病院薬剤部の情報室長」
と「医学博士ですが、美容芸術短大の教授」(アメリカで2年間バイ
オ研究に携わる)という2名が書かれていますが、はっきり言って一般
の方向けに、かみ砕いた表現で書かれていないので、読む上で注意が必
要だと思います。抗癌剤関係にかなりのページが割かれており、ネットを利用して
薬を個人輸入されている方や個人輸入を検討されている方には、「くすりの
飲み方(用法)」「副作用」「飲み合わせ」「飲んではいけない人」という風に、
各薬剤ごとに注意点を薬剤師の著者が書いているので、少し専門的になる
かもしれませんが、役には立つと思います。全体としては専門職の方にはやや
物足りない、一般の方には専門用語が出で来るのでやや不向きか?・・・。
ということで星3つにしました。
「製薬業界の一人の人間として……」 おすすめ度:
投稿日:2005-02-11
まず一般の人にとっては、驚かされる本である。
何故、欧米の癌患者は新薬の恩恵を受けているのに、日本では駄目なのか。
製薬業界・医療業界の狭い世界にアグラを書いていると、見落としがちのことが書かれている。(あえて目をそらしていたとも言える。)
このようなことも契機になって、薬事法が大きく変わり「医師主導型の治験」も可能となった。
本来ならば、これは製薬企業でやるべきことなのだが、企業の腰が引けていたり、利益優先となっていること場合もある。
世に出すべき薬が必ずしも、製薬企業にとっては最優先ではない証拠でもあり、それを突きつけているのが本書だ。
さらに、新薬を出すために必須の「治験」を実施する環境・体制がアメリカに比べて、今現在でも10年は遅れている。
この本を製薬業界の一人の人間として僕は恥ずかしい思いをしながら読んだ。
せめて、本書が良心有る治験関係者の目に止まり、少しでも治験環境が良くなることを願って止まない。
そういう思いを感じさせる本である。
少なくとも、僕はこれを読んでから勤務態度が変わった。。。
「治験制度の是非」 おすすめ度:
投稿日:2004-01-13
扱われている薬剤39件のうち抗癌剤が13件。数も少なく、薬の概要や用法、副作用がさらっとかかれているだけである。
始めはなんの為の本なのかわからなかったが、どうやら諸外国で承認されている良薬を列挙することで、本邦の治験の実態の改善を訴えたいらしい。
世界にはこういう薬がありますという本ではなく、こういう良い薬を使う障害は治験制度ですという本なのだ。
確かに本書を読む限り本邦の治験システムには問題が山積しているようだ。
まず治験に参加する人数、フェーズⅢで600人前後であるらしい。
例えば数千人に一人程度重篤な副作用が出る場合があるという薬剤だったら、600人前後という人数で試して「さぁ大丈夫です」という制度は疫学的に問題ないんでしょうか?
小児薬に至っては本邦では殆ど行われていないのだそうだ。それでも処方されている薬剤が存在するということは、諸外国のデータを流用して承認しているということにならないだろうか?。もし、そうであるのならば、その他の薬剤で再度フェーズⅠから実施する意味があろのだろうか?。
最近の笑い話しではピルよりさきに、後発で開発された薄毛治療薬やバイアグラが解禁されている。
どう考えてもおかしい。
確かに薬というものは両刃の剣であるから、安全をはかるにこしたことはない。しかしその制度が効き目の無い「安全」な抗癌剤の承認をしてきた。
もっと言ってしまうと肝炎やHIVウィルスの混入した血液製剤だって、治験を通っている。
例えば各国で競い合って開発しているSARSの特効薬、諸外国で実際に使用されるようになっても、本邦では治験が終らないから治療できない可能性もあるわけだ。
確かに見過ごせる問題ではない。
「言いたいことはわかるのだが」 おすすめ度:
投稿日:2003-11-30
俗に日本で使われている薬の7割が世界で通用せず、世界で使われている薬の7割が日本で認可されていない、と言われています。はっきり言って、それがすべてです。今の保険制度では市中病院に来る9割は病気ではないのですから、認可薬構造が世界と違っても決しておかしくありません。その意味でこの本は著しくバランスを欠いたものになっているのが残念です。また世界、日本ともに使われている薬でも、量、適応が異なっているものも多く、問題とすべきはそういう薬を使う背景なのではないでしょうか?薬学の隅っこをほじくる内容に終始しているのが悔やまれます。
「医者が書かない――。」 おすすめ度:
投稿日:2003-11-10
日本では未承認の薬を紹介した本。
ただし特効薬と言うわけではなく、
あくまで治療の幅を広げるための薬である。
医薬品の説明部分が同一文章の使い回し、
専門用語(特に病名)の説明がないなど、
入門書としては不親切。
事柄も、専門家の間では常識とされている為、
新鮮味があるわけでもない(意義はある)。
この手のものならば、
佐藤秀峰「ブラックジャックによろしく」
辺りを読んだ方がいいのでは。